ATPを“かつ丼”で学んできました ~脂こそ大切?~

先日、参加したセミナーで「ATP(アデノシン三リン酸)」について学びました。
ATPは体を動かすための“エネルギー通貨”であり、私たちが生きるために欠かせない存在です。

講師の先生は、とても印象的な例えをしてくださいました。
それは「ATPはかつ丼に例えられる」というものです。

  • リボース(五炭糖)=お米

  • リン酸(3つ)=カツ

つまりATPは「米+カツ」でできたかつ丼。
特に大切なのは“カツ(リン酸)”の部分で、さらにエネルギーを生み出すのはその「脂の部分」だというのです。

野菜は「も」大切

世間では「野菜を食べましょう」というメッセージをよく耳にします。もちろん野菜は体に必要です。
ただ先生が強調されていたのは「野菜も大切」という視点。

エネルギーの元になるのは、糖質・脂質・タンパク質
一方で野菜は、それらの代謝を助ける「潤滑油」のような役割。
どちらか片方だけではなく、両方が必要です。

脂を嫌わないで

もう一つ印象的だったのが「皆、油を嫌いすぎている。肉ばかり大切にして、脂を軽視している」という言葉です。

現代は「脂質=太る」「油=悪い」というイメージが強いですが、実はそうではありません。

  • 脂質は糖よりも多くのATPを生み出せる主要なエネルギー源

  • ホルモンや細胞膜を作る材料にもなる

  • 適切な脂質を摂らないと、かえって疲れやすく、回復力も落ちてしまう

つまり「脂=悪者」ではなく、「脂=体を動かすための大切な味方」なのです。

ヌクレオチドという仕組み

少し専門的になりますが、ATPは「ヌクレオチド」という分子の一種。
ヌクレオチドは

  • 塩基

  • 糖(リボース)

  • リン酸

からできていて、ATPはリン酸を3つ持つ特別なヌクレオチドです。
そのリン酸が外れるときにエネルギーが放出されます。
まさに「脂の部分が大切」という話の科学的な裏付けです。

整体とのつながり

整体の現場でも、栄養状態が体の回復力に影響することを感じる場面は多いです。

  • 「疲れが抜けない」

  • 「筋肉のこわばりが取れにくい」

  • 「冷えやだるさが強い」

こうした症状の背景には、エネルギーの材料であるATPが十分に作られていない可能性があります。
そのため、施術だけでなく「食事や栄養のバランスを整えること」も、健康づくりに欠かせないのだと改めて実感しました。

まとめ

  • ATPは体のエネルギー通貨で「米+カツ」のかつ丼のようなもの

  • 野菜はもちろん大切。でも「野菜も大切」であり、主食・主菜も欠かせない

  • 脂質は悪者ではなく、むしろ大切なエネルギー源

  • 体を整えるには施術+食事+生活習慣のバランスが大切


👉 日々の生活で「脂を嫌いすぎていないか?」「野菜だけに偏っていないか?」を少し意識してみるだけで、体の元気は大きく変わるかもしれません。