肩甲骨の正しい位置を知ろう

「最近、姿勢が悪いと言われる」「肩こりがなかなか取れない」
——そんな方の多くに共通するのが、肩甲骨の位置のズレです。

肩甲骨は、背中の上で「姿勢を支える要石(かなめ)」のような存在。
その位置が少しズレるだけで、肩こり・首の痛み・猫背など、
全身に影響を与えてしまいます。

この記事では、整体の現場でもよく使われる
「肩甲骨の正しい位置とバランスの見方」を、
一般の方にもわかりやすくご紹介します。

肩甲骨の正しい位置とは?

肩甲骨は、背中の左右に1枚ずつある三角形の骨で、
背骨(棘突起)からおよそ 6cm前後離れた位置 にあるのが理想です。

また、肩甲骨の内縁(内側のライン)は、
背骨に対して 3〜5度だけ上がる角度(上方回旋) が「自然で美しい位置」とされています。

✅ この角度が大きすぎる → 肩がすくみやすく首がこる
✅ 小さすぎる → 背中が丸まり猫背に見える

ズレた肩甲骨が引き起こす不調

肩甲骨は多くの筋肉が付着しているため、
少しズレただけでも様々な症状が起こります。

肩甲骨のズレ方よくある症状関与する筋肉例
外に広がる(外転)猫背、肩こり、呼吸が浅い大胸筋、広背筋
上に上がる(挙上)首こり、頭痛、肩こり僧帽筋上部、肩甲挙筋
下がりすぎる(下制)巻き肩、腕のだるさ僧帽筋下部
前に倒れる(前傾)スマホ首、猫背小胸筋、上腕二頭筋短頭

自分でできる肩甲骨チェック方法

  1. 壁に背中をつけて立ちます

  2. 後頭部・肩甲骨・お尻が同時につくか確認

  3. 肩甲骨の間に「軽く手のひら1枚分」のすき間があると理想的

もし、

  • 肩甲骨が壁につかない

  • 肩がすくむ

  • 腕が後ろに回しにくい
    という場合は、肩甲骨が外転・前傾している可能性があります。

肩甲骨の位置を整えるための簡単ストレッチ

  • 胸のストレッチ(大胸筋)
     → 壁に手をついて上体を反らせ、胸を開く

  • 肩甲骨寄せ運動(菱形筋)
     → 背中の真ん中を意識して、肩甲骨を寄せて5秒キープ

  • 深呼吸
     → 肩甲骨と肋骨の動きが連動するので、呼吸も姿勢改善のカギ

【まとめ】

肩甲骨の位置は「姿勢のバロメーター」。
左右差や角度のズレを見直すことで、
肩こり・首こり・猫背など多くの不調の改善につながります。

もしご自身でストレッチしても改善しない場合は、
筋肉や関節のバランスを専門的に整えることが必要です。