「もっとリラックスして、肩の力を抜いてくださいね」
整体やマッサージ、運動の場面でそう言われて、戸惑ったことはありませんか?
- そもそも、抜き方がわからない
- 抜いたつもりなのに、すぐまた上がってしまう
- 肩が下がっている感覚がつかめない
もしそう感じているなら、気持ちの問題ではなく、肩甲骨を下げる動き(下制:かせい)がうまく使えていないのかもしれません。
この記事では、肩こりと関係する「肩甲骨を下げる動き」について、特徴とセルフケアのヒントを紹介します。
肩甲骨の「下制(かせい)」とは?
簡単に言うと、肩甲骨を下の方向へ引き下げる動きのことです。
肩甲骨は、エレベーターのように上下に動きます。
- 上がる動き(挙上):肩をすくめる動作
- 下がる動き(下制):すくめた肩を下ろし、安定させる動作
この「下げる動き」がうまくできないと、肩や首の筋肉が休みにくくなり、こりや張りにつながることがあります。
肩が下がりにくい方に多い特徴
- 耳と肩の距離が近い
立っているときも座っているときも、無意識に肩が耳のほうへ上がっている。 - 「良い姿勢」を保つだけで疲れる
胸を張ろうとすると、肩や背中に力が入り、すぐに疲れて丸まってしまう。 - 呼吸をするたびに肩が動く
息を吸うたびに、肩が上下に動いてしまう。 - リラックスするのが苦手
お風呂の中でも、肩に力が入っている。
筋肉の「綱引き」のバランスが崩れている
肩が下がりにくいのは、背中で「上へ引っ張る筋肉」と「下へ引く筋肉」のバランスが崩れているためと考えられます。
上へ引っ張る筋肉は、首から肩にかけての筋肉(僧帽筋の上部や肩甲挙筋など)です。下へ引く筋肉は、背中の下のほうにある筋肉(僧帽筋の下部など)です。

下へ引く筋肉がうまく働いていないまま無理に肩を下げようとしても、上の筋肉が引っ張り返してしまい、すぐに元の位置に戻りやすくなります。
姿勢との関係
肩甲骨が下がりにくい状態が続くと、次のような姿勢にもつながりやすくなります。
- 頭が前に出る(スマホ首)
- 背中が丸まる(猫背)
- 首が短く、胸元が詰まって見える
こうした姿勢が続くと、首や肩のこり、頭の重さが気になりやすくなることがあります。
このような場合は、まず医療機関へご相談ください
次のような場合は、セルフケアや整体よりも先に、医療機関へご相談ください。
- 突然、これまでにない強い頭痛が起きた
- 腕や手にしびれがある、または力が入りにくい
- 息苦しさや胸の痛みがある
- 痛みがだんだん強くなっている
セルフチェック
鏡の前で自然に立ち、次のことを試してみてください。
- 肩を下げようとすると、首の付け根に詰まりや力みを感じる
- 肩を下げた状態を保つのがつらい
- 息を大きく吐いても、肩の位置がほとんど下がらない
当てはまるものがある場合は、肩甲骨を下げる動きがうまく使えていないのかもしれません。見た目だけでは判断できないので、目安として考えてください。

無理に下げない!セルフケアの3ステップ
大切なのは、力ずくで肩を下げることではありません。次のステップで、体が自然に肩を下ろせる状態をつくっていきましょう。
どれも、痛みの出ない範囲で行ってください。痛みが強くなる場合は、無理に続けないでください。
- 上の緊張をゆるめる
まずは、上へ引っ張っている首から肩の筋肉を、ストレッチや深呼吸でゆるめます。 - 下へ下げる筋肉を使う
肩甲骨を「お尻のポケットに向かって下げる」イメージで軽く力を入れ、背中の下のほうの筋肉を使う感覚をつかみます。 - 呼吸と合わせる
息を吐くタイミングに合わせて、肩甲骨が自然に下りていく感覚を体に覚えさせます。
まとめ
肩甲骨を下げて安定させることは、体の力を抜くための土台になります。
肩こりが続いている方ほど、「力を抜く」こと自体が苦手になっていることがよくあります。無理に姿勢を正そうとする前に、まずは肩が自然に下がる余裕をつくってあげましょう。
当院では、首や肩だけでなく、全身の筋肉の緊張を見ながら施術しています。肩こりが中心の方は肩こり・首こりのページ、頭の重さが気になる方は頭痛のページもご覧ください。








コメント Comments
コメント一覧
コメントはありません。
トラックバックURL
https://seitai-ikoi.com/2026/01/27/%e3%80%8c%e8%82%a9%e3%81%ae%e5%8a%9b%e3%82%92%e6%8a%9c%e3%81%84%e3%81%a6%e3%80%8d%e3%81%a8%e8%a8%80%e3%82%8f%e3%82%8c%e3%81%a6%e5%9b%b0%e3%81%a3%e3%81%a6%e3%81%84%e3%81%be%e3%81%9b%e3%82%93%e3%81%8b/trackback/